もしも初期刀を戦隊カラーで分けるとしたら……、

蜂須賀虎徹…クールで理性的、だけどプライドが高くて時々とんでもなく斜め上なブルー
山姥切国広…番組後半のもう一つの主軸となる追加戦士・シルバー
加州清光…かわいくてマイペースな甘えん坊。ピンク
歌仙兼定…文系力押し。隊を雅な色で染め上げるイエロー
陸奥守吉行…明るく元気なメカ好き。グリーン

……ん? あれ? 主人公となるレッドがいない気がする……?

というわけで、レッド不在の中からあえて主人公を選ぶとするなら。
主人公には「自身の色をあまり出さずに前半のメインストーリーをこなす」という役目があるので、

早めに解決しておくべきコンプレックスその他を抱えていない→歌仙兼定か陸奥守吉行

から、さらに

特別なクセがなく、広く受け入れられやすい→歌仙兼定
後半の軸となる「主人公が自分自身と戦い成長する」に必要な、大きな何かを抱えている→陸奥守吉行

となるけれど……、
キャッチーさという点では歌仙さんに軍配が上がるけど、ただ歌仙さん完成されすぎていて、後半のストーリーの要となる内なる悩みがなさそうなのが……うーん。

前半クール(〜6ヶ月)で、主人公にメインストーリーを無難に粛々とこなしてもらいながら、加州さんは依存心を・蜂須賀さんは真贋へのコンプレックスを断ち切り乗り越え一回り大きく成長する過程を見せ……、
後半クール(7ヶ月〜)で終盤へと進むメインストーリー、そしてそれと絡めた主人公の成長物語———内に抱えた大きな弱点とそれを乗り越える過程———を描きつつ、3クール目(7ヶ月〜9ヶ月)で追加戦士の山姥切さんの苦悩と葛藤———主人公たちと何度もぶつかり時には刃を向けあいながらも徐々に打ち解けていく姿を描き、最後は彼らの支えも借りて自分自身を乗り越えていく姿(乗り越えた後、それまで頑なに被っていたベールを取ると視聴者にも『あ、乗り越えたんだな』とわかりやすい)———をじっくりと描く。

……という典型的な物語構成だと、前半は目に見える弱点を抱えていない歌仙さんか陸奥守さんが。
後半、深い傷を抱えるがために誰をも拒絶する山姥切さんを広く優しい心で包み込み、たとえ剣先を向けられようとも傷つけられようとも彼の大きな味方でいることを絶対にやめようとしない役には、真贋の葛藤を乗り越えたゆえに彼の苦しみが分かる蜂須賀さんか、朗らかで優しい陸奥守さんが合いそう。

というわけで総合的に見れば
・陽気で優しく、人当たりもよい
・いかにもなイケメンではない、普通っぽくて親しみやすい容姿
・前半クールで片付けておくべき、目に見えるコンプを持っていない
・しかし後半クールでの成長の要となる大きな苦悩(龍馬への深すぎるこだわり)を抱えている
……な陸奥守さんが一番主人公ぽいんだけど、子供向けの特撮ものの場合には、主人公は良くも悪くも「あらゆる意味で標準的な人」であることを求められるから、方言キャラの陸奥守さんは局の方から(玩具の売り上げ的な意味で)NG出そう。個人的には方言キャラ主人公は好みだけれど、こと子供向け番組のレッドは「子供の手本となるような善良で、かつ突出した個性を持たない万人受けする人」が求められるので。
あるいは何作も重ねたシリーズものならマンネリ打破のためにも「アリ」になるかもしれないけれども、初期刀ファイブはいかにも第一作目ぽいから、制作側としても冒険は避けてくると思う。


個人的には、強くて自信家で精神的にそこそこ安定していて、鎧こそキラキラしてるけど容姿は誰にもわかりやすいクセのない美形で、後半の見せ場となる「乗り越えるべき大きな試練」を持っていて、なおかつ山姥切さんの苦悩に共感出来る蜂須賀さんが主人公に置いて安心キャラかなーと……前半クールは真贋差別を出さず皆をまとめ励ます役に徹底し、後半クールで山姥切さんに会った時か、長曽祢の方の虎徹さんに会った時にコンプ全開→乗り越えの過程を見せてくれたなら大丈夫かと。