公式の設定資料集が手元に届く前にひとつ。

通常&負傷時戦闘絵のむっちゃんを見ると、刀を持つ右手を体に引き寄せ、その上に銃を持つ左腕を交差させてます。
刀の構え1
———『刀剣乱舞−ONLINE−』より引用
真剣必殺の方は交差こそしていないものの、銃を持つ左腕だけを敵に向けて突き出し、刀を持つ右手はやはり体のすぐ側に引き寄せています。
刀の構え2
———『刀剣乱舞−ONLINE−』より引用
つまり彼は戦闘中は常に———真剣必殺の時でさえも———刀を身体のすぐ脇に寄せているのです。
少なくとも、今現在実装されている絵を見る限りでは。

最初は二刀流の構えかと思ったのだけれど、それならこんなふうに身体の側面ではなく、すぐに相手に振り抜ける前面での構えになるんじゃないかな、と(勿論、剣道も剣術も全く詳しくないので断言は出来ませんが)。
あるいは殺陣だとこういう構えになることもあるようですが、いずれにせよこういう構えになるのは

1. 振りぬくための前準備
2. 一方の手に持った武器を大きく動かすために、反対側の手に持った武器を身体の側に寄せて邪魔にならないようにしている
3. 防御の構え

のうちのどれかをするためっぽいです。

そこで改めて戦闘絵や真剣必殺絵を見ると、むっちゃんは刀を動かしてる(=使っている)様子が見えないので、どうも1番の理由ではないようです。
となると、2.の理由で銃を自在に撃つために刀を一時的に身体の側に寄せているのかな、とも考えられるんですが……、しかし先に書いた通り、むっちゃんに刀を使っている様子が———少なくとも絵で見る限りでは———伺えない、すなわち「一時的に」寄せているのではなく、「ずっと」寄せっぱなしっぽいので、これもどうやら違うようです。

そうなると、残るのは……。


ぱっと見で分かる通り、むっちゃんは龍馬さんの思考や口調、しぐさや性癖などをほぼ丸ごとコピーしています。
刀剣世界での龍馬さんがどういう容姿をしていたのか。公式で公表されない限りそれを知る術はありませんがしかし、もしかしたらむっちゃんは、彼の髪のクセから流し方、果ては容姿までも、出来るだけ忠実に再現しているのかもしれません。
体型から体格から容貌までを丸ごと全てを自分の容姿の上に乗せ、出来るだけ”彼”に近くなるように、と。

豪放磊落な普段の立ち絵には、そんなふうに龍馬さんライズされたむっちゃんが。
そして通常戦闘→負傷→真剣必殺と状況が悪化していくにつれ鋭くなっていく容貌と視線には、装う余裕をなくしたむっちゃんの本来の姿が表されているのかもしれません。

そしてもしこの推測が合っていたとしたなら、むっちゃんが抜身の刀で———決して振ることのない刀で何を守りたかったのか、守ろうとしているのか、見えてくるような気がします。

龍馬さんを映した肉体に自身の魂が宿る刀を寄り添わせ、そうして彼を護る盾となり刃となることで、今度こそ誰にも、一筋の傷さえもつけさせまいとしているのではないだろうか、と。