夜明け〜時間の中で〜

自陣陸奥守吉行さん考察用。考察用なので全編ネタバレ(完バレ)&萌え要素皆無注意
土佐弁勉強継続中
本編に出てこない裏設定は無効派
タイトルは「維新の嵐」EDテーマ曲より

カテゴリ:刀剣乱舞 > 創作

審神者に対する人称は土佐弁変換考察・2にも簡単にまとめましたが、今回は特に創作向けに分類してみようと思います。

おんし 男審神者・女審神者・動物審神者・無機物審神者などオールマイティに使用可能。
審神者との心の距離が縮まり、主として信頼し活躍を期待するようになった場合などにも。
おまさん おもに子供審神者や女性審神者、高齢者審神者向け。可愛らしい小動物系審神者などにも。
初対面〜まだ互いに遠慮がある間の呼称としても。
おんしゃ
おんしゃあ
あぐらをかいて酒をかっ喰らいながら大笑するような、おおらかでざっくばらんな気性/間柄の審神者向け。
何らかの理由で不審や警戒心を持たれている場合などにも。
おまん 審神者以外の人物への呼び方
三人称での呼び方

実際の土佐弁とは使われ方が少し違いますが、ゲーム中のせりふは誰にもわかりやすいようカスタマイズされているということなので、主なところはゲーム内のセリフから考察し、データ的に足りないところはドラマなどのカスタマイズ土佐弁を参照しました。

■ おんし
極前・後問わずよく使われている二人称なので、オールマイティとしました。
審神者就任三周年以降からこの人称に変わっていること、特に極後に多用されていることから、出会ったばかりのころは「おまさん」または「おんしゃ/おんしゃあ」と呼び、信頼関係を結んでから「おんし」呼びに変えるのも、絆の深まりが感じられていいかもです。

■ おまさん
審神者就任一周年および二周年で極前・後問わず使われている二人称。
語感が優しく、意味も「あなた」「お前さん」と柔らかいので、庇護されている/陸奥守が庇護したいと思っている審神者向けとしてみました。
また、現時点では審神者就任一周年および二周年でのみ使われていることから、審神者のことを駆け出しのひよっことして見守っている時期の人称として「おまさん」を使い、のちに頼れる主に成長したのを見届けてから「おんし」に変えるのも面白いと思います。

■ おんしゃ/おんしゃあ
「貴様」「てめぇ」という意味を持つ二人称。
乱暴な、あるいはとてもラフな言い回しなので、そう呼びかけたくなるようなおおざっぱな気性の審神者や、陸奥守と「おんしゃ」「テメェ」と呼び合えるような仲の審神者向けかなと思いました。
ゲーム中では馬小屋の馬や敵に向けても使われている二人称なので、主というより戦友として頼りにされていたり、あるいは審神者自身が誰にも言えない秘密を持っていたり不審な行動を繰り返したりしていて、陸奥守から警戒されている場合などにも向いているかもしれません。

■ おまん
「おんし」よりもう少し柔らかい言い方。
おもに審神者以外の人物への呼びかけで使われています。


それぞれの硬軟をざっくり分けるとこんな感じになるでしょうか。

軟らかい←――おまさん――おまん――おんし――おんしゃ/おんしゃあ―→荒い
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土佐弁で二次創作する時、どこまで変換すればいいか。結構悩むポイントだと思います。
やるからには出来るだけ正しい土佐弁に近づけたい。でも、土佐弁に詳しくない読者が見ても注釈なしですぐに分かるようにはしておきたい。
文章のどこまでを土佐弁に変換して、どこまでを標準語のままにしておくか。個々人によっていろいろなやり方があると思いますが、とりあえずの目安のひとつとして、個人的な変換方法を載せてみました。


■ 変換するときの考え方二つ

本題に入る前に、土佐弁に詳しくない場合と詳しい場合、二つの立場からの変換について考えてみたいと思います。

1. 普段は標準語を使っていて、土佐弁はあまり分からない・そこまで詳しくない場合

この場合、変換は標準語に土佐弁を「盛っていく」形で行われることが多いのではないでしょうか。

例1:
「目的はサンシュユを探すことだから、そんなに急ぐな」
      ↓
「だから」は土佐弁で「やき」。早速変えよう
      ↓
「目的はサンシュユを探すことやき、そんなに急ぐな」
      ↓
「そんなに」も「ほがぁに」にして……、
      ↓
「目的はサンシュユを探すことやき、ほがぁに急ぐな」
      ↓
あっ、「急ぐな」も土佐弁に変換できる!
「〜するな」は土佐弁で「〜すな」になって、「急ぐ」+「〜すな」で「急ぎな」になるから……、
      ↓
「目的はサンシュユを探すことやき、ほがぁに急ぎな
      ↓
変換完了!

2. 土佐弁を日常的に使っている・熟知している場合

では、普段の会話などで日常的に土佐弁を使っていて標準語ももちろん普通に使いこなす方、例えばドラマやアニメ、ゲームなどの土佐弁指導の方々の場合はどうなるのでしょうか。
実際自分がその立場になったことがないので想像するしかありませんが、インタビュー記事などを読んでいると、例1とは逆に一度作った土佐弁文章の中から意味の通りにくい部分を削って、削ったところに標準語を埋め込むという作業が行われているのではないかと思います。

例2:
「お前がせっかちなだけだろ」
      ↓
おまんいられなだけじゃろ」
      ↓
「いられ」が「せっかち」という意味だとすぐに分かってもらえるだろうか? これは不特定多数のお客さまが見るものだから、全員が全員土佐弁に詳しいとは限らない……、それなら「せっかち」はあえて土佐弁にせず、標準語のままにしておこう
      ↓
「おまんがせっかちなだけじゃろ」
      ↓
変換完了


これらをふまえてゲームの土佐弁を見ていくと、土佐弁に変換されているのは

「わし、おまさん、などの人称代名詞」
「ぜよ、〜じゃのう、などの語尾系」
「〜しゆう、〜しちゅう、などの進行形」
「こがな、ほがな、などの指示代名詞」
「ほんなら、まっこと、〜せん、のうがわるい、などの特徴的な言い回し」


これでだいたい全部だということが分かります。
つまり名詞や動詞などはあまり変えられてないということで、この法則に添って変換すれば、オフィシャルな方言指導の方が変換した土佐弁に近いものが出来るのではないでしょうか。


■ はじめての土佐弁変換

実際に土佐弁に自力変換する時のおすすめ手順はこちらです。

1. 土佐弁を学ぶ

最初に基礎知識を身につけておくと、のちのちの自在な土佐弁創作だけでなく、コンバータで変換した文章をチェックする時にも大変役立ちます。
イチオシのおすすめは、ツイッター上で土佐弁講座を開いてられる土佐弁陸奥守先生土佐弁陸奥守先生講座総集編
かわいいまんがやイラストがふんだんに使われているので、見て読んで楽しく土佐弁を学ぶことが出来ます。

2. コンバータを使う

土佐弁の基礎を学んだら、いよいよ変換作業に入っていきます(とにかく時間がない時・今すぐ土佐弁の作品をアップしたい時などは、1.の手順を飛ばして2.から入るのももちろん可能です)。
とはいえ、文章の最初から最後まで自分の力だけで変換するのはなかなか大変なもの……
そこでおすすめなのが各種土佐弁コンバータ
どんな長い文章も一瞬で変換してくれるので、とても便利です。
個人的なおすすめは「恋する方言変換」さん。手直しするところが少なく、また他の変換サイトではなかなか出てこない「ぜよ」変換もしてくれます。

3. コンバータで変換した文章を手直しする

コンバータはやはり機械での自動変換なので、多少の手直しが必要になります。
ここで役立つのが1.で学んだ基礎知識。文章のつながりや語尾などを見て、適宜修正を加えていきます。

これで変換作業は完成です。


それでは、実際にコンバータを使って変換&手直し作業をしてみます。
※コンバータを使わない変換はこちら⇒創作用土佐弁変換テンプレート・簡易版

4-1. 変換作業例1(コンバータ使用)

最初の文例はこちら。活撃の坂本龍馬のせりふです。


いい刀だろ。兄上に頼み込んで譲ってもらったんだ
土佐じゃあ少しは知られた名刀だよ
けれど、鉄砲の前じゃあ役に立たない
これからの時代は鉄砲があればいい、そう思っていたのになあ
いざ握れないようになったら、まるでこの身体の半分奪われたように感じる



これを「恋する方言変換」で土佐弁に変換します。


ええ刀やろ。兄上に頼み込んで譲ってもろうたんや
土佐じゃあちっくとは知られた名刀ちや
けんど、鉄砲の前じゃあ役に立たん
これからの時代は鉄砲があればええ。そう思うちょったのになあ
いざ握れんようになったら、まるでこの身体の半分奪われたように感じる


このままでもほぼ使えますが、番組中のせりふに合わせてちょっとだけ手を加えてみます。

まずは、語尾の「や」を「じゃ」に変えます。
「やろ」も「や」の部分を「じゃ」にして、「じゃろ」に変えます。


ええ刀じゃろ。兄上に頼み込んで譲ってもろうたんじゃ
土佐じゃあちっくとは知られた名刀ちや
けんど、鉄砲の前じゃあ役に立たん
これからの時代は鉄砲があればええ。そう思うちょったのになあ
いざ握れんようになったら、まるでこの身体の半分奪われたように感じる


次に、これも本編中で使われている台詞に合わせ「もろうたんじゃ」の「ん」を「が」に変えます。
「が」に変えられる「ん」は、「の」に置き換えても通じるかどうか(もろうたんじゃ・もろうたのじゃ)で見分けられます。


ええ刀じゃろ。兄上に頼み込んで譲ってもろうたじゃ
土佐じゃあちっくとは知られた名刀ちや
けんど、鉄砲の前じゃあ役に立たん
これからの時代は鉄砲があればええ。そう思うちょったのになあ
いざ握れんようになったら、まるでこの身体の半分奪われたように感じる


最後に細かいところを直していきます。
「思っていた」は現在進行形「思いゆう」の過去形「思いよった」なので、


ええ刀じゃろ。兄上に頼み込んで譲ってもろうたがじゃ
土佐じゃあちっくとは知られた名刀ちや
けんど、鉄砲の前じゃあ役に立たん
これからの時代は鉄砲があればええ。そう思いよったのになあ
いざ握れんようになったら、まるでこの身体の半分奪われたように感じる


原文はこちら。
多少の差異はありますが、比べてもそれほど大きく離れてはいないのではないでしょうか。

ええ刀じゃろ。兄上に頼み込んで譲ってもろうたがじゃ
土佐じゃあちったあ知られた名刀ぜよ
けんど、鉄砲の前じゃあ役に立たん
これからの時代は鉄砲がありゃあええ。そう思いよったににゃあ
いざ握れんようになったら、まるでこの身体の半分奪われたように感じる

———活撃刀剣乱舞『第九話』より引用


4-2. 変換作業例2(コンバータ使用)

次の文例はこちら、活撃の陸奥守吉行のせりふです。


握れなくても、使えなくても、傍らで、その時まで。見せてやってくれ
俺は、お前の生き様が好きだから



文例1と同じように「恋する方言変換」で土佐弁に変換します。


握れいやけんど、使えいやけんど、傍らで、その時まで。見せちゃってくれ
わしゃ、われの生き様が好きやき


本編中で使われている台詞に合わせて、「われ」を「おまん」に変えます。


握れいやけんど、使えいやけんど、傍らで、その時まで。見せちゃってくれ
わしゃ、おまんの生き様が好きやき


誤変換と思われる「握れいやけんど」「使えいやけんど」を修正します。
「、」を入れずに変換すると「握れいでも」「使えいでも」とかなり良くなるので、この「、」が原因のひとつになっているようですが、とりあえずしゃんしゃん直していきます。
「〜しない」は土佐弁で「〜せん」なので、まずは「握れん」「使えん」にし、その後に続く「ても」を「でも」に(握れんても・使えんても⇒握れんでも・使えんでも)します。


握れんでも使えんでも、傍らで、その時まで。見せちゃってくれ
わしゃ、おまんの生き様が好きやき


原文はこちら。

握れんでも、使えんでも、傍らで、その時まで。見せちゃってくれ
わしは、おまんの生き様が好きやき

———活撃刀剣乱舞『第九話』より引用
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吉行さんの極手紙を全文標準語にしてから土佐弁コンバータにかけたらどうなるか試してみました。
コンバータ選びのご参考にどうぞ〜。
それぞれのコンバータへはこちらから飛べます
※極手紙のネタバレがあります。ご注意ください


■ 陸奥守吉行極手紙 一通目

● 原文

主へ
元気しちょるか? わしは、旅の道すがら、この手紙を書いちょる。
刀の時代の終わりを見て、その限界を日頃語ってきたわしが、
刀としてより強く、でっかい男になろうというのはおかしな話じゃろうか。
けんど、今、主が相対している戦いは、刀剣でなければ通用せん戦いじゃ。
なら、わしも再び刀としての自分を見つめなおす必要があるっちゅうことじゃな。
またそのうち手紙を書くぜよ。

● 標準語訳

主へ
元気しているか?俺は、旅の道すがら、この手紙を書いている。
刀の時代の終わりを見て、その限界を日頃語ってきた俺が、
刀としてより強く、でっかい男になろうというのはおかしな話だろうか。
けれど、今、主が相対している戦いは、刀剣でなければ通用しない戦いだ。
なら、俺も再び刀としての自分を見つめなおす必要があるっちゅうことだな。
またそのうち手紙を書くぜ。

● 恋する方言変換

主へ
元気しちゅーか?わしゃ、旅の道すがら、この手紙を書いちゅー。
刀の時代の終わりを見て、その限界を日頃語ってきたわしが、
刀としてより強う、でっかい男になろうというのはおかしな話やろうか。
けんど、今、主が相対しゆー戦いは、刀剣でなけりゃ通用せん戦いだ。
なら、わしも再び刀としての自分を見つめなおす必要があるっちゅうことだな。
またそのうち手紙を書くぜよ。

● 四国のコトバ

主へ
元気しゆうか?おらは、旅の道すがら、この手紙を書いちゅう。
刀の時代の終わりを見て、その限界を日頃語ってきたおらが、
刀としてより強く、でっかい男になろうというのはおかしな話ろうか。
けれど、今、主が相対しゆう戦いは、刀剣でなければ通用しやせん戦いちや。
なら、おらも再び刀としての自分を見つめなおすいるがあるっちゅうことだな。
またそのうち手紙を書くぜ。

● 土佐弁sweet文章変換

主へ
元気しちゅうか?おらは、旅の道すがら、この手紙を書いちゅう。
刀の時代の終わりを見て、その限界を日頃語ってきたおらが、
刀としてより強く、でっかい男になろうというのはおかしな話ろうか。
けれど、今、主が相対しちゅう戦いは、刀剣でなければ通用しやーせん戦いだ。
なら、おらも再び刀としての自分を見つめなおすいるがあるっちゅうことだな。
またそのうち手紙を書くぜ。

● 土佐弁ドラゴン

主へ
元気しちょるか?おらは、旅の道すがら、この手紙を書いちょる。
刀の時代の終わりを見て、その限界を日頃語ってきたおらけんど、
刀としてより強く、でっかい男になろうというのはへんな話じゃろうか。
けれど、今、主が相対しちょる戦いは、刀剣でなければ通用せん戦いだ。
なら、おらもはやいっぺん刀としての自分を見つめなおす必要があるっちゅうことだな。
またそのうち手紙を書くぜ。

● よさこい龍馬

主へ
元気しちゅうか?おらは、旅の道すがら、この手紙を書いちゅう。
刀の時代の終わりを見て、その限界を日頃語ってきたおらが、
刀としてより強く、でっかい男になろうというのはおかしな話ろうか。
けれど、今、主が相対しちゅう戦いは、刀剣でなければ通用しやーせん戦いだ。
なら、おらも再び刀としての自分を見つめなおすいるがあるっちゅうことだな。
またそのうち手紙を書くぜ。

● もんじろう

主へ
元気しているか?あしは、旅の道すがら、この文状を書いている。
刀の時代の終わりを見て、その限界を日頃語ってきたあしが、
刀としてより強く、でっかい男になろうというのはおかしな話だろうか。
へんど、今、主が相対している戦いは、刀剣でなければ通用しない戦いだ。
なら、あしも再び刀としての自分を見つめなおす必要があるっちゅうことだな。
またそのうち文状を書くぜ。


■ 陸奥守吉行極手紙 二通目

● 原文

主へ
元気しちょるか? わしは今、土佐じゃ。
わしは土佐の刀じゃき、向かうべき場所はここしかなかったんじゃ。
そして、あいつと話をする必要があると思ったんじゃ。
元の主である、坂本龍馬とな。
わしを形作るのは龍馬に対する人々の思いが占める部分が大きい。
限界を越えようとすれば、必ずぶち当たる壁っちゅうことじゃ。
まあ、うまいことやってくるぜよ。

● 標準語訳

主へ
元気しているか? 俺は今、土佐だ。
俺は土佐の刀だから、向かうべき場所はここしかなかったんだ。
そして、あいつと話をする必要があると思ったんだ。
元の主である、坂本龍馬とな。
俺を形作るのは龍馬に対する人々の思いが占める部分が大きい。
限界を越えようとすれば、必ずぶち当たる壁っちゅうことだ。
まあ、うまいことやってくるぜ。

● 恋する方言変換

主へ
元気しちゅーか? わしゃ今、土佐や。
わしゃ土佐の刀やき、向かうべき場所はここしかなかったんや。
そして、あいつと話をする必要がある思うたんや。
元の主である、坂本龍馬とな。
わしを形作るのは龍馬に対する人々の思いが占める部分が大きい。
限界を越えようとすりゃ、必ずぶち当たる壁っちゅうことだ。
まあ、うまいことやってくるぜよ。

● 四国のコトバ

主へ
元気しゆうか? おらは今、土佐ちや。
おらは土佐の刀やき、向かうべき場所はここしかぇかったがちや。
そして、あいつと話をするいるがあると思ったがちや。
元の主やき、坂本龍馬とな。
おらを形作るのは龍馬に対する人々の思いが占める部分がふとい。
限界を越えようとすれば、必ずぶち当たる壁っちゅうことちや。
まあ、うまいことやってくるぜ。

● 土佐弁sweet文章変換

主へ
元気しちゅうか? おらは今、土佐だ。
おらは土佐の刀やき、向かうべき場所はここしかぇかったがだ。
そして、あいつと話をするいるがあると思ったがだ。
元の主やき、坂本龍馬とな。
おらを形作るのは龍馬に対する人々の思いが占める部分がふとい。
限界を越えようとすれば、必ずぶち当たる壁っちゅうことだ。
まあ、うまいことやってくるぜ。

● 土佐弁ドラゴン

主へ
元気しちょるか? おらは今、土佐だ。
おらは土佐の刀やき、向かうべき場所はここしかぇかったがだ。
そき、あいつと話をする必要があると思ったがだ。
元の主やき、坂本龍馬とな。
おらを形作るのは龍馬に対する人々の思いが占める部分が大きいよ。
限界を越えようそうやったら、必ずぶち当たる壁っちゅうことだ。
まあ、うまいことやってくるぜ。

● よさこい龍馬

主へ
元気しちゅうか? おらは今、土佐だ。
おらは土佐の刀やき、向かうべき場所はここしかぇかったがだ。
そして、あいつと話をするいるがあると思ったがだ。
元の主やき、坂本龍馬とな。
おらを形作るのは龍馬に対する人々の思いが占める部分がふとい。
限界を越えようとすれば、必ずぶち当たる壁っちゅうことだ。
まあ、うまいことやってくるぜ。

● もんじろう

主へ
元気しているか? あしは今、土佐だ。
あしは土佐の刀だから、向かうべき場所はここしかなかったんだ。
そして、あいつと話をする必要があると思ったんだ。
元の主である、坂本龍馬とな。
あしを形作るのは龍馬に対する人々の思いが占める部分が大きい。
限界を越えようとすれば、必ずぶち当たる壁っちゅうことだ。
まあ、うまいことやってくるぜ。


■ 陸奥守吉行極手紙 三通目

● 原文

主へ
龍馬と、話をしてきたぜよ。
向こうは、呑み屋で出くわした通りすがりの酔漢としか思うちょらんじゃろうけどな。
結局のところ、新しい道具も、古い道具も、使い方次第じゃ。
新しいからといって万能ではないやき、龍馬はこの後、銃で身を守れず死ぬる。
じゃが、新しいものがあることを知らず、
古いものだけを使い続ければそれは選択肢を狭めるだけじゃ。
わしは、次の時代を見据えつつ、そのために戦う刀になるぜよ。
見違えていききたわしを楽しみにしとおせ。

● 標準語訳

主へ
龍馬と、話をしてきたよ。
向こうは、呑み屋で出くわした通りすがりの酔漢としか思っていないだろうけどな。
結局のところ、新しい道具も、古い道具も、使い方次第だ。
新しいからといって万能ではないから、龍馬はこの後、銃で身を守れず死ぬ。
だが、新しいものがあることを知らず、
古いものだけを使い続ければそれは選択肢を狭めるだけだ。
俺は、次の時代を見据えつつ、そのために戦う刀になるぜ。
見違えて帰ってきた俺を楽しみにしてくれ。

● 恋する方言変換

主へ
龍馬と、話をしてきたぜよ。
向こうは、呑み屋で出くわした通りすがりの酔漢としか思うちょらんやろうけどな。
結局のところ、新しい道具も、古い道具も、使い方次第や。
新しいきといって万能じゃないき、龍馬はこの後、銃で身を守れず死ぬる。
だが、新しいものがあることを知らず、
古いものだけを使い続けりゃそれは選択肢を狭めるだけや。
わしゃ、次の時代を見据えつつ、そのために戦う刀になるぜよ。
見違えて帰ってきたわしを楽しみにしてくれ。

● 四国のコトバ

主へ
龍馬と、話をしてきたよ。
向こうは、呑み屋で出くわやっちゅう通りすがりの酔漢としか思っちゃーせんろうけどな。
結局のところ、さらの道具も、古い道具も、使い方次第ちや。
さらのからといって万能じゃーないから、龍馬はこの後、銃で身を守れず死ぬ。
けんど、さらのががあることを知らず、
古いものだけを使い続ければほりゃあ選択肢を狭めるだけちや。
おらは、次の時代を見据えつつ、そのために戦う刀になるぜ。
見違えていんできたおらを楽しみにおーぜ。

● 土佐弁sweet文章変換

主へ
龍馬と、話をしてきたよ。
向こうは、呑み屋で出くわした通りすがりの酔漢としか思っちゃーせんろうけどな。
結局のところ、さら道具も、古い道具も、使い方次第だ。
さらからといって万能じゃーないがから、龍馬はこの後、銃で身を守れず死ぬ。
けんど、さらものがあることを知らず、
古いものばあを使い続ければほりゃあ選択肢を狭めるばあだ。
おらは、次の時代を見据えつつ、そのために戦う刀になるぜ。
見違えていききたおらを楽しみにしてくれ。

● 土佐弁ドラゴン

主へ 龍馬と、話をしてきたよ。
向こうは、呑み屋で出くわした通りすがりの酔漢としか思っておらんじゃろうけどな。
結局のトコ、さら道具も、古い道具も、使い方次第だ。
さらからといって万能やから、龍馬はこの後、銃で身を守れず死ぬ。
ばあんど、さらものがあることを知らず、
古いもんじゃけを使い続ければほりゃあ選択肢を狭めるばあだ。
おらは、次の時代を見据えつつ、そのために戦う刀になるぜ。
見違えて帰ってきたおらを楽しみにしてくれ。

● よさこい龍馬

主へ
龍馬と、話をしてきたよ。
向こうは、呑み屋で出くわした通りすがりの酔漢としか思っちゃーせんろうけどな。
結局のところ、さら道具も、古い道具も、使い方次第だ。
さらからといって万能やから、龍馬はこの後、銃で身を守れず死ぬ。
けんど、さらものがあることを知らず、
古いものばあを使い続ければほりゃあ選択肢を狭めるばあだ。
おらは、次の時代を見据えつつ、そのために戦う刀になるぜ。
見違えていききたおらを楽しみにしてくれ。

● もんじろう

主へ
龍馬と、話をしてきたよ。
向こうは、呑み屋で出くわした通りすがりの酔漢としか思っちゃーせんだろうけどな。
結局のところ、新しい道具も、古い道具も、使い方次第だ。
新しいからといって万能じゃーないから、龍馬はこの後、銃で身を守れず死ぬ。
だが、新しいものがあることを知らず、
古いものだけを使い続ければそれは選択肢を狭めるだけだ。
あしは、次の時代を見据えつつ、そのために戦う刀になるぜ。
見違えて帰ってきたあしを楽しみにしてくれ。


———手紙原文は『刀剣乱舞-ONLINE-』より引用
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創作用土佐弁変換テンプレート・簡易版の更なる簡略版です。
作りやすさ重視で変換を最小限に絞ってありますので、長いせりふや複雑な言い回しにはちょっと不向きですが、短い一言せりふを作りたい時などにお役に立てるのではと思います。


俺、僕、私など わし
君、あんた おまん※「おんし」より柔らかい言い方
あんた、お前 おんし
貴様、てめぇ おんしゃあ

じゃ
〜だ、〜よ、〜ぜ、〜ぞ、etc ぜよ
〜なあ 〜のう
〜のか 〜がか
〜のだから/〜んだから 〜がやき
〜から 〜き

○○しない ○○せん
いい えい/ええ
だから やき



〜している 〜しちゅう/〜しちょる
〜していた 〜しちょった
〜しておく 〜しちょく
〜していない 〜しちゃあせん


語尾

「俺は坂本龍馬。土佐の出」 ⇒ 「わしは坂本龍馬。土佐の出じゃ
「畑仕事をする!」 ⇒ 「畑仕事をするぜよ!」
「今日は暑いなあ」 ⇒ 「今日は暑いのう
「そうなのか。知っていたのか」 ⇒ 「そうながか。知っちょったがか
「明日は遠征へ行くんだから、もう寝るぞ」 ⇒ 「明日は遠征へ行くがやき、もう寝るぜよ」
「手合わせに行くから、支度しないと」 ⇒ 「手合わせに行く、支度せんと」

言い換え

「あんたは変わらないなあ」 ⇒ 「おまんは変わらのう」
「それがいいよ」 ⇒ 「それがえいぜよ」
だから、つまみ食いなんてしてないから」 ⇒ 「やき、つまみ食いなんてしちゃあせんき」

進行形

「分かってる。気をつけて行くから」 ⇒ 「分かっちゅう。気をつけて行くき」
「お前、気付いていたのか!」 ⇒ 「おんし、気付いちょったがか!」
「俺が主に言っておくから」 ⇒ 「わしが主に言うちょくき」
「俺は何もしていない」 ⇒ 「わしは何もしちゃあせん
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はじめて土佐弁に自力変換する時・とても長いせりふを変換する時・自力変換したけど合ってるかどうか不安な時・とにかく時間がない時などは、土佐弁変換サイトさんを併用するととても便利です。
サイトさんによって訳に個性がありますので、フィーリングに合う文章を探す時のご参考にどうぞ〜
恋する方言変換さんは、「偉い」「美しい」などの形容詞+「よ」の語尾にすると「ぜよ」に変換してくれるようです。
極手紙の変換例はこちらへどうぞ⇒土佐弁変換サイトいろいろ2 ※極手紙のネタバレがあります。ご注意ください

例文1
わしは陸奥守吉行じゃ
そうそう、坂本龍馬の佩刀として知られちゅうね
土佐じゃー名刀として評判やったがやけど、龍馬の時代じゃ、もう刀は時代遅れじゃった
けんど、それが世界というもんぜよ
———『刀剣乱舞-ONLINE-』より引用
例文2
大政奉還はわしの夢でした。
戦をせんと、世の中を変える大仕事じゃ。
確かに、大政奉還はなったがじゃき。
けんど、それだけでは人々の暮らしは変わらん。
これからじゃ……全てはこれからながじゃき!
———龍馬伝『大政奉還』より引用

これらを標準語訳した下記の文を、各土佐弁変換サイトで変換してみました。

例文1

俺は陸奥守吉行だ
そうそう、坂本龍馬の佩刀として知られているね
土佐じゃー名刀として評判だったんだけど、龍馬の時代じゃ、もう刀は時代遅れだった
けれど、それが世界というもんだよ

例文2

大政奉還は俺の夢でした。
戦をしないで、世の中を変える大仕事だ。
確かに、大政奉還はなったんだから。
でも、それだけでは人々の暮らしは変わらない。
これからだ……全てはこれからなのだから!


おまけとして、変換が難しそうな例文も入れてみました。
例文3

そうじゃなくて、言わなくていい

例文4

ずっとこうしていたい



恋する方言変換

恋する方言変換

例文1
わしゃ陸奥守吉行や
そうそう、坂本龍馬の佩刀として知られちゅーね
土佐じゃー名刀として評判やったんだけんど、龍馬の時代じゃ、もう刀は時代遅れやった
けんど、それが世界というもんだぜよ

例文2
大政奉還はわしの夢やった。
戦をせんで、世の中を変える大仕事や。
確かに、大政奉還はなったんやき。
やけんど、それだけでは人々の暮らしは変わらん。
これからだ……全てはこれからなのやき!

例文3
そうじゃのうて、言わいでええ

例文4
ずっとこうしちょりたい


四国のコトバ

四国のコトバ(四国の方言変換)

例文1
おらは陸奥守吉行だ
そうそのかあう、坂本龍馬の佩刀として知られちゅうね
土佐じゃー名刀として評判じゃったがやけど、龍馬の時代じゃ、はや刀は時代遅れじゃった
けれど、それが世界というもんちゃ

例文2
大政奉還はおらの夢でやっちゅう。
戦をしやせんで、世の中を変える大仕事ちや。
確かに、大政奉還はなったがやき。
けんど、それだけじゃー人々の暮らしは変わらん。
これからだ……全てはこれからながやき!

例文3
そうじゃなうて、言わなうていい

例文4
ずっとこうしちょったい


土佐弁 sweet文章変換

土佐弁 sweet文章変換

例文1
おらは陸奥守吉行だ
そうそう、坂本龍馬の佩刀として知られちゅうね
土佐じゃー名刀として評判じゃったがやけど、龍馬の時代じゃ、はや刀は時代遅れじゃった
けれど、それが世界というもちや

例文2
大政奉還はおらの夢やった。
戦をしやーせき、世の中を変える大仕事だ。
確かに、大政奉還はなったがやき。
でも、そればあじゃー人々の暮らしは変わらん。
これからだ……全てはこれからながやき!

例文3
そうじゃのうて、言わのうていい

例文4
ずっとこうしよったい

土佐弁ドラゴン

土佐弁ドラゴン/土佐市

例文1
おらは陸奥守吉行だ
そうそう、坂本龍馬の佩刀として知られちょるね
土佐じゃー名刀として評判じゃったがじゃけんど、龍馬の時代じゃ、はや刀は時代遅れじゃった
けれど、それが世界というもちや

例文2
大政奉還はおらの夢じゃった。
戦をせき、世の中を変える大仕事だ。
確かに、大政奉還はなったがやき。
けんど、そればあじゃー人々の暮らしは変わらんよ。
これからだ……全てはこれからながやきやき!

例文3
そうじゃのうて、言わのうていい

例文4
ずっとこうしとったい

よさこい龍馬

土佐弁コンバータ「よさこい龍馬」

例文1
おらは陸奥守吉行だ
そうそう、坂本龍馬の佩刀として知られちゅうね
土佐じゃー名刀として評判じゃったがやけど、龍馬の時代じゃ、はや刀は時代遅れじゃった
けれど、それが世界というもちや

例文2
大政奉還はおらの夢やった。
戦をしやーせき、世の中を変える大仕事だ。
確かに、大政奉還はなったがやき。
でも、そればあじゃー人々の暮らしは変わらん。
これからだ……全てはこれからながやき!

例文3
そうじゃのうて、言わのうていい

例文4
ずっとこうしよったい

もんじろう

もんじろう 言葉・方言変換サイト(龍馬語変換)

例文1
あしは陸奥守吉行だ
そうそう、坂本龍馬の佩刀として知られているね
土佐じゃー名刀として評判だったんやけど、龍馬の時代じゃ、はや刀は時代遅れだった
へんど、それが世界というもんだよ

例文2
大政奉還はあしの夢でした。
戦をしないで、世の中を変える大仕事だ。
確かに、大政奉還はなったんだから。
でも、それだけじゃー人々の暮らしは変わらない。
これからだ……全てはこれからなのだから!

例文3
そうじゃなくて、言わなくていい

例文4
ずっとこうしていたい
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刀剣乱舞やサムライせんせい(ドラマ版)など土佐弁での創作用に、とりあえずこれだけ押さえておけば土佐弁っぽく見えるんじゃないかな? テンプレを作ってみました。
あくまで創作用に簡易にしたものなので、これが正式というわけではありませんのでご注意くださいm(_ _)m


* 創作の補助用にまとめた土佐弁辞書から使用頻度の高そうなものを抜き出しました
はよく使われるもの、は陸奥守さんがゲーム中で使っていたものです
* さらに簡素な早見表を作ってみました⇒土佐弁ひとことせりふ変換早見表
* とにかく手早く変換したい時には⇒土佐弁変換サイトいろいろ
* 極手紙を各土佐弁変換サイトで変換してみました⇒土佐弁変換サイトいろいろ2
* 変換&コンバータ使用法についての考察は⇒個人的土佐弁自力変換法+コンバータ
* 陸奥守さんから審神者への呼び方一例(極台詞含む)⇒陸奥守→審神者の呼び方考察
* ゲーム中の陸奥守さん台詞まとめ(極台詞含む)⇒土佐弁変換考察・1
* 具体的にどこまで土佐弁にすればいいか考察してみました⇒土佐弁変換考察・2
* この記事は土佐弁陸奥守先生の土佐弁講座で勉強させて頂いたことや、先生に土佐弁変換して頂いた自作小説などをもとに作成いたしました。先生いつも本当にありがとうございます!
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土佐弁陸奥守先生講座まとめ
土佐弁陸奥先生講座まとめ2
土佐弁陸奥守先生講座総集編


人称代名詞一覧

わし
あなた/お前さん おまさん
おまん
あんた(対年下、目下) おんし/おまん
お前 おんし/おんしゃ/おんしゃあ
貴様/てめぇ おんしゃ/おんしゃあ
〜ら/〜達、などの複数形 〜ら/〜らぁ
※おんしよりおまんの方が柔らかい言い方

語尾

〜だ 〜じゃ
〜ぜ、〜ぞ、〜だぜ、〜だ、〜よ、等 〜ぜよ
〜なあ 〜のう
〜よ(「〜だってば」的強調) 〜ちや
(〜しない)か/(〜しない)かい (〜せん)かえ
〜から 〜き
〜してね/〜してください 〜しとおせ
〜しろ 〜せえ
〜だから 〜やき
〜だろう 〜ろう/〜じゃろう
〜なんだ 〜ながじゃ
〜のか 〜がか

言い換え

○○しない/○○(し)ない ○○せん
いい(良い) ええ/えい
けれど/けれども/〜けれどね けんど
こんな/あんな/そんな/どんな こがな/あがな/ほがな/どがな
これほど/あれほど/それほど/どれほど こればあ/あればあ/そればあ/どればあ
こんなに/あんなに/そんなに/どんなに こがぁに/あがぁに/そがぁに/どがぁに
これくらい/あれくらい/それくらい/どれくらい こればあ/あればあ/そればあ/どれぱあ
すごく/本当に まっこと
そしたら ほいたら
それだから ほうやき
それだったら ほれやったら
だから、〜/(〜)だから やき
何もない/何でもない なんちゃあない
(例:どうして) (例:どういて)
(例:そうだ) じゃ(例:そうじゃ)/や(例:そうや)
のorん(例:そうなのだ/そうなんだ) (例:そうながじゃ)

進行形

〜(し)ていた(※過去形) 〜(し)よった
〜(し)ていた(※過去完了形) 〜(し)ちょった
〜(し)ている(※現在進行形) 〜(し)ゆう
〜(し)ている(※現在完了形) 〜(し)ちゅう/〜(し)ちょる
〜(し)ていない 〜(し)ちゃあせん
〜(し)ておく 〜(し)ちょく
〜(し)ておけ 〜(し)ちょき



この表を見ながら、下記のせりふを土佐弁ぽく変えてみたいと思います。

「俺は坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男だ。ギターの腕は熱情でカバーしているぜ! 君たち、俺の歌を聞いてくれないかなあ。ロックはいいぞ!」


1. 人称を変える

まずは人称を「俺→わし」「君→おまん」に変えてみます。



は坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男だ。ギターの腕は熱情でカバーしているぜ! たち、の歌を聞いてくれないかなあ。ロックはいいぞ!

                   

わしは坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男だ。ギターの腕は熱情でカバーしているぜ! おまんたち、わしの歌を聞いてくれないかなあ。ロックはいいぞ!」



なんとなく雰囲気は出ましたが、まだ大分足りません。
そこで……、

2. 語尾を変える

人称とともに語尾も変えると、さらに土佐弁っぽくなります。
特に、今回例に上げる「だ→じゃ」「〜だ、〜よ、〜ぜ、〜ぞ、etc→ぜよ」は使い勝手が良く、語尾をこの2つのどれかに変えるだけで、土佐弁ぽさを演出することが出来ます。



「わしは坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男。ギターの腕は熱情でカバーしている! おまんたち、わしの歌を聞いてくれないかなあ。ロックはいい!」

                   

「わしは坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男じゃ。ギターの腕は熱情でカバーしているぜよ! おまんたち、わしの歌を聞いてくれないかなあ。ロックはいいぜよ!」



「ぜよ」は汎用性がありますが、あまり使いすぎてもくどくなるので、個人的にはちょっとかっこつけて言いたい時や「日本を洗濯するぜよ!」など宣言ぽく強調したい時に「ぜよ」にしています。

さて、さらに語尾を「〜なあ→〜のう」にすると、もっとそれっぽくなってきます。



「わしは坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男じゃ。ギターの腕は熱情でカバーしているぜよ! おまんたち、わしの歌を聞いてくれないかなあ。ロックはいいぜよ!」

                   

「わしは坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男じゃ。ギターの腕は熱情でカバーしているぜよ! おまんたち、わしの歌を聞いてくれないかのう。ロックはいいぜよ!」


3. 細部のパーツを言い換える

語尾を変えてそれっぽくなってきたところで、今度は細部パーツの言い換えをしてみます。
これにはいくつか種類がありますが、中でも一番使うのが「〜しない」を「〜せん」に、「いい」を「えい」or「ええ」に変えるもの。
「〜しない→〜せん」は、「言わない」を「言わん」とか、「心配しないで」を「心配せんで」とかいう感じです。

これに従って、まずは文中の「聞いてくれないか」を「聞いてくれんか」に変えてみます。



「わしは坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男じゃ。ギターの腕は熱情でカバーしているぜよ! おまんたち、わしの歌を聞いてくれないかのう。ロックはいいぜよ!」

                   

「わしは坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男じゃ。ギターの腕は熱情でカバーしているぜよ! おまんたち、わしの歌を聞いてくれかのう。ロックはいいぜよ!」



同じように「おまんたち」を「おまんら」に、「ロックはいいぜよ!」を「ロックはえいぜよ!」または「ロックはええぜよ!」に変えます。



「わしは坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男じゃ。ギターの腕は熱情でカバーしているぜよ! おまんたち、わしの歌を聞いてくれないかのう。ロックはいいぜよ!」

                   

「わしは坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男じゃ。ギターの腕は熱情でカバーしているぜよ! おまん、わしの歌を聞いてくれんかのう。ロックはええぜよ!」


4. 進行形を変える

意外に大事なのがこの進行形。
ある意味「ぜよ」や「〜せん」に並ぶ要といえるかもしれません。
とうわけで、文中に「〜している」があるので、早速これを「〜しゆう」に変えてみます。



「わしは坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男じゃ。ギターの腕は熱情でカバーしているぜよ! おまんら、わしの歌を聞いてくれんかのう。ロックはええぜよ!」

                   

「わしは坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男じゃ。ギターの腕は熱情でカバーしゆうぜよ! おまんら、わしの歌を聞いてくれんかのう。ロックはええぜよ!」



ここで最初の文と比べてみると……、



「俺は坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男だ。ギターの腕は熱情でカバーしているぜ! 君たち、俺の歌を聞いてくれないかなあ。ロックはいいぞ!」

                   

「わしは坂本龍馬、熱い魂でロックを愛する男じゃ。ギターの腕は熱情でカバーしゆうぜよ! おまんら、わしの歌を聞いてくれんかのう。ロックはええぜよ!」



ここまでの変換で、幕末Rockの坂本龍馬のせりふを書くことが出来ました。


今度は、土佐弁が実際に使われている作品から色々なせりふを引用しつつ、変換してみたいと思います。


例1:『龍馬伝』

まずは簡単な例からいってみます。
武市半平太「おまん、わしを止めるために勤王党に入ったろう」

———NHK大河ドラマ『龍馬伝』第12回 暗殺指令より引用
このせりふを標準語に訳すと、



「お前、俺を止めるために勤王党に入っただろう」



これをもう一度土佐弁に直してみます。

まずは1.に従って「お前」を「おんし」に、「俺」を「わし」にしてみます。
……と、普通ならこれで良い筈ですが、例文は「おんし」ではなく、相手により近しく親しみのある「おまん」になっています。
このせりふは武市半平太が、幼なじみであり無二の友でもある坂本龍馬に対して言ったものなので、その親しさからより柔らかい「おまん」呼称になっているのかもしれません。



おまんわしを止めるために勤王党に入っただろう」



次に、2.に従って語尾の「だろう」を「ろう」に変えます。



「おまん、わしを止めるために勤王党に入ったろう



これで完成です。


例2:金曜ナイトドラマ『サムライせんせい』

今度はもう少し長いせりふを標準語から土佐弁に変えてみます。



「金が悪だとは言わない。ただ、権力の源になっている金が、志のない輩どもに握られている」



この例文には「わし」などの人称も「〜じゃ」「〜よ」などの語尾もないので、3.の言い換えを使って「〜しない」を「〜せん」に、「(悪)だ」を「(悪)じゃ/や」に置き換えてみます。



「金が悪じゃ(や)とは言わ。ただ、権力の源になっている金が、志のない輩どもに握られている」



次に、4.進行形を変える に従って、文中に二箇所ある進行形「〜(し)ている」を「〜(し)ちゅう/〜(し)ちょる 」に変えます。
ただ、両方「(し)ちゅう」だとちょっとくどいので、二番目を「〜(し)ちょる」にすると……、



「金が悪じゃ(や)とは言わん。ただ、権力の源になっちゅう金が、志のない輩どもに握られちょる



ここで元のドラマのせりふを見てみると……、
坂本龍馬「金が悪やとは言わん。ただ、権力の源になっちゅう金が、志のない輩どもに握られちょる」

———金曜ナイトドラマ『サムライせんせい』第8回より引用
長いせりふもかんたんに土佐弁にすることが出来ました。


例3:刀剣乱舞-ONLINE-

次のステップとして、短いけれど変える箇所の多いせりふを上げてみます。



「せっかくやったんだから、放っておいたらいけないよ」



この例文には人称がないので、2.の語尾変えからいってみます。
上の表を見ながら、「〜だから」を「〜やき」に、「〜よ」を「〜ぜよ」に変えます。



「せっかくやったんやき、放っておいたらいけないぜよ



次に、3.言い換え に従って、置き換えられる言葉を探してみます。
これも上の表を見ながら、「せっかくやったんやき」の「ん」を「が」に、「いけない」を「いかん」に変えます。
この「が」に変えられる「の/ん」の探し方ですが、正式には分からないのですがとりあえず自分流のやり方として、「の」にも出来る「ん」、または「ん」にも出来る「の」なら「が」に変えられるんじゃないかと思っています。
この例文では、「せっかくやっただから」の「」は「せっかくやっただから」と「」にすることも出来るので、これは「が」に変えられるかな、と判断しました。



「せっかくやったやき、放っておいたらいかんぜよ」



最後に、4.進行形を変える に従って、文中の進行形を変えてみます。
見てみると「放っておいた」と進行形があるので、上の表の「〜(し)ておく」⇒「〜(し)ちょく」を参考に「「放っちょいた」に変えます。



「せっかくやったがやき、放っちょいたらいかんぜよ」



元のせりふはこちら。
陸奥守吉行「せっかくやったがやき、放っちょいたらいかんぜよ」

———『刀剣乱舞-ONLINE-』より引用
少し応用がありましたが、これも手順を踏むことで土佐弁にすることが出来ました。


例4:刀剣乱舞-ONLINE-

最後に、次のせりふを1.〜4.まで全部使って変えてみます。



「あんたの言っているのはただの感傷だ。あんたの元主は、銃に撃たれてここに来れなかった」



まずは1.に従って、人称の「あんた」を「おまん」に変えます。



おまんの言っているのはただの感傷だ。おまんの元主は、銃に撃たれてここに来れなかった」



次に、2.に従って語尾の「だ」を「じゃ」にします。



「おまんの言っているのはただの感傷じゃ。おまんの元主は、銃に撃たれてここに来れなかった」



さらに3.に従い、「来れなかった」を「来れんかった」に言い換えます。
「来れな(い)」+「かった」⇒「来れん」+「かった」です。



「おまんの言っているのはただの感傷じゃ。おまんの元主は、銃に撃たれてここに来れかった」



最後に4.に従い、進行形を変えます。
「言っている」は「言う」+「(し)ている」なので、これを「言う」+「(し)ちょる」=「言うちょる」にします。



「おまんの言うちょるのはただの感傷じゃ。おまんの元主は、銃に撃たれてここに来れんかった」



元のせりふはこちらです。
陸奥守吉行「おまんの言うちょるのはただの感傷じゃ。おまんの元主は、銃に撃たれてここに来れんかった」

——————『刀剣乱舞-ONLINE-』より引用
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